ジェイソン・ボーンで護身術を考えてみる4
最近ナイフで襲われる事件が多いですね。いざ、自分が街中でナイフで襲われたらどうするか?って言ってもどうにもなりませんよね。と思いますよね、普通。いざ、その場になってみないとわからない。はっきりしていることは、逃げられるなら逃げる。逃げられない場合は、相手のナイフの持ち方を良くみるということでしょうか。持ち方、つまりナイフの振り方で対処方法が異ると言うこと。シミュレーションするには「どのような刺し方があるか」をまず考えることでしょうね。
ボーンシリーズでは、ナイフと闘うシーンは、確か2つ。意外に少ないですね。
アィデンティティでのパリのアパート、追跡者との格闘とスプレマシーでのミュンヘン、エージェントのアパートでの格闘。いずれもプロを相手にしているので、まあ、ジェイソンもプロですが、我々には参考にはなりませんが、相手がナイフをどのように持っているかに注目してみたいです。その後、どのようにナイフを振ってくるかがわかると思います。
ジェイソン・ボーンで護身術を考えてみる3
チューリッヒの夜の公園。2名の警官から職務質問を受けたジェイソン。
不審者と見なされたジェイソンは警官から警棒を突きつけられます。
①立ち上がるや否や警官Aから突きつけられた警棒を引く②それを見た警官Bガンを抜く③ジェイソンは引いた警棒でガンを抜いた警官Bの腹を警棒で突く④前のめりになった警官Bのガンを持つ手首を掴む。
警棒で2人をノックアウトしたジェイソンは、警官Bから奪ったガンを倒れた警官に向けます。
極めて実戦に近い、リアリティを追求しつつも、映画ならではのシーンだと思います。
ガンをどこでどうやって奪ったのかが実に興味深いです。
通常ガンを奪う際には、相手も当然しっかりと握ってますから、銃身と手首を掴み、手首を支点にして、テコの要領で奪うもの。
この場合、左手は警棒を掴み、右手は、警官Bの手首を掴んでいる。
どうやって奪ったのでしょうか。
手品ではないので笑、やり方があるはずです。
ジェイソン・ボーンで護身術を考えてみる2
ジェイソン・ボーンの最初の本格的な近接格闘シーンは、アィデンティティでのスイスのチューリッヒ、夜の公園のベンチで職務質問をした警官2人を相手にしたシーンでしたね。
まだ自分が何者かはっきりと思い出せず、モヤモヤとした感覚を抱えるボーンは警棒を突きつけられた刹那、数秒のうちに警官を2人とも打ち倒します。表情からすると無意識に近い状態で身体が勝手に動いたというところでしょう。
敵と相対する時、まず相手が素手か武器を持っているか、ナイフがガンかスティックか、その他の何かか、を見極める必要がありますね。更に言うなら、どちらの手に持っているか。
距離感を考える。
ガン、スティック、ナイフの順に有効な距離が遠い。ガンは近すぎると掴まれる可能性がありますね。護身をする立場からすると。大抵、攻撃する側はそんな意識ないでしょうけど。だから、相手が触れられない程度の距離は必要。スティックも距離がある程度必要ですね。振るから前後左右にスペースが必要でしょう。
もちろん、あの近い距離ならナイフが最も厄介でしょう。
この場合は警官なので、ある意味対応し易いとも言えそう。トリッキーな動きはしないでしょうから。
警官だから、ナイフはない。
ボーンは一呼吸おいて、チラッと状況を確認していますね。
動きが早いシーンですが、ボーンの動き
を追って見てみましょう。
ジェイソン・ボーンで護身術を考えてみる その1
電車の中にあるブラジリアン柔術ジムの広告に「最強の護身術」とキャッチコピーがありました。まさにそうですね。
誰かに襲われた場合、もつれて倒れ込む
ケースは多いでしょう。そんな時は、まさか裸ではないでしょうから笑、洋服を着ているなら、柔術に明るくて締め技を心得ていれば、絞めちゃえば良いのですよね。
だから最強の護身術というキャッチは間違いではないでしょう。
ただし、相手が1人で素手の場合に限られるんじゃないかと。
格闘技の試合をイメージしてみましょう。リングやケージの中で真ん中で1対1で組み合って選手が技の攻防を行なっています。もし、あのシーンに誰か1人敵が増えたら? ナイフやガンを持っている敵が居たら?どうなりますかね。寝技をやってる場合じゃないですよね。
ジェイソン・ボーンの近接戦闘のシーン、私の好きなシーンは沢山ありますが、襲いかかってくる戦闘員を絞めるシーンがありますね。第3作目アルティメイタムのトルコでのアパートの中の格闘シーンが有名でしょう。良く見れば、相手が1人の場合で、相手に仲間が加勢する怖れのない場合です。
せっかくなので、ジェイソン・ボーンの近接戦闘シーンで護身術を考えてみましょうか。
ジェイソン・ボーンは帰ってきたけれど ※ネタバレあり
スパイアクション映画の最高傑作。ジェイソン・ボーンが帰ってきた!というので初日の10月7日にレイトショーで観てきました。
老けた笑。前作から10年余りなんで仕方ないけど、老けた。で、身体をでかくし過ぎ。
ポール・グリーングラス監督の手振れを多用する画は健在でしたが、満を持して、お金を相当かけた結果、世界観が台無しになりましたね。
面白いですよ、やっぱり。アクション映画としてみれば。
近接格闘あり、群衆の中での緊張感溢れるチェイスあり、カーチェイスあり。これまでの構成をきっちり守っている。だけれど、なんか違う。
このシリーズの最大の魅力は、当然ながらジェイソン・ボーンなのですが、「彼の感情」なんですよね、「自分が誰だかわからない悩み、焦り、自分がやったことへの悔悟」それを抱えながら、行動していく。そこに感情移入できた。悩み深い、悲しみを抱えるボーンに。
それが、吹き飛んじゃった、「怒りと憎しみ」という感情によって。
「怒りと憎しみ」を前面に押し出すボーン、作戦を暴露されたことで、捕虜となり、拷問されたことに対する憎しみの感情でボーンを追跡する戦闘員。
私の大好きな近接戦闘もウェットでなんか興ざめ。
これまでの戦闘員のドライな感情ともまた違う。ドライな心のやりとりで殴りあう。ここがリアルで気に入ってたんですけどね。
私の中ではジェイソン・ボーンの物語は、アルティメイタムのラスト、ニッキーがニヤリと笑うシーンで終わりたいと思います。
トミー・リー・ジョーンズ。なんかね、いつ缶コーヒーが出てくるかと思っちゃう感じで、一番感情移入できなかったかも笑