ジェイソン・ボーンは帰ってきたけれど ※ネタバレあり

スパイアクション映画の最高傑作。ジェイソン・ボーンが帰ってきた!というので初日の10月7日にレイトショーで観てきました。

老けた笑。前作から10年余りなんで仕方ないけど、老けた。で、身体をでかくし過ぎ。

ポール・グリーングラス監督の手振れを多用する画は健在でしたが、満を持して、お金を相当かけた結果、世界観が台無しになりましたね。

 

面白いですよ、やっぱり。アクション映画としてみれば。

近接格闘あり、群衆の中での緊張感溢れるチェイスあり、カーチェイスあり。これまでの構成をきっちり守っている。だけれど、なんか違う。

このシリーズの最大の魅力は、当然ながらジェイソン・ボーンなのですが、「彼の感情」なんですよね、「自分が誰だかわからない悩み、焦り、自分がやったことへの悔悟」それを抱えながら、行動していく。そこに感情移入できた。悩み深い、悲しみを抱えるボーンに。

それが、吹き飛んじゃった、「怒りと憎しみ」という感情によって。

「怒りと憎しみ」を前面に押し出すボーン、作戦を暴露されたことで、捕虜となり、拷問されたことに対する憎しみの感情でボーンを追跡する戦闘員。

私の大好きな近接戦闘もウェットでなんか興ざめ。

これまでの戦闘員のドライな感情ともまた違う。ドライな心のやりとりで殴りあう。ここがリアルで気に入ってたんですけどね。

 

私の中ではジェイソン・ボーンの物語は、アルティメイタムのラスト、ニッキーがニヤリと笑うシーンで終わりたいと思います。

 

トミー・リー・ジョーンズ。なんかね、いつ缶コーヒーが出てくるかと思っちゃう感じで、一番感情移入できなかったかも笑